Japanese
English
症例
アニサキスによるアナフィラキシーを4回経験している患者への食事指導について
Dietary Counselling to a Patient Suffering from 4 times of Anaphylaxis Due to Anisakis Simplex
飯島 茂子
1
,
小城 一見
1
,
髙山 典子
1
,
有田 由美子
2
,
嶋倉 邦嘉
3
,
粕谷 志郎
4
Shigeruko IIJIMA
1
,
Kazumi KOJO
1
,
Noriko TAKAYAMA
1
,
Yumiko ARITA
2
,
Kuniyoshi SHIMAKURA
3
,
Shiro KASUYA
4
1はなみずきクリニック,牛久市
2有田内科整形リハビリクリニック,取手市
3東京海洋大学,海洋生命科学部
4岐阜勤労者医療協会
キーワード:
アニサキス
,
アナフィラキシー
,
食事指導
,
水産物
,
回遊魚
Keyword:
アニサキス
,
アナフィラキシー
,
食事指導
,
水産物
,
回遊魚
pp.1611-1616
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000987
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69歳,女性。40歳鯛鍋,55歳イクラの醤油漬け,60歳生タラコ,67歳サンマの刺身をそれぞれ摂取5~7時間後に,全身蕁麻疹,唾液量増加,嘔吐,下痢などが出現した。激しい腹痛はなかった。2回目のエピソードでは意識消失,血圧低下を伴いショック状態となった。IgE 468IU/ml,特異的IgE(クラス)イクラ・タラコ0,アニサキス5,回虫2。プリック・プリックテスト:魚介類ではすべて陰性,アニサキス粗抗原++,非加熱+++,加熱++。アニサキスによるアナフィラキシーと診断した。海中を回遊する魚およびスルメイカ,タラコ・イクラなどの魚卵にはアニサキスが寄生する可能性がある。しかし,マグロに関しては筋肉内寄生がほとんどないことから,マグロ(メジマグロを除く)および甲殻類,貝類,海藻類,養殖水産物,川の上流に棲息する淡水魚は摂取可能と考えた。
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