特集 日常診療でみるかもしれない ちょっと稀なアレルギー
5.アニサキスアレルギー
山出 晶子
1
1国立病院機構下志津病院小児科
キーワード:
アニサキス
,
アニサキスアレルギー
,
アナフィラキシー
,
急性アニサキス症
,
ヒスタミン中毒
Keyword:
アニサキス
,
アニサキスアレルギー
,
アナフィラキシー
,
急性アニサキス症
,
ヒスタミン中毒
pp.348-354
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002538
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日本では低年齢から生食を含む魚介類を摂取する食文化があり,小児期からアニサキスの曝露を受けやすい.近年,若年者でもアニサキスアレルギーが増加しているため,小児においてもアニサキスアレルギーを身近な疾患と考え,正しい診断を心がけるべきである.アニサキスアレルギー患者の食事管理に関しては,多くのアニサキス抗原が耐熱性であるため,魚介類の生食だけでなく,加熱や冷凍処理をした魚介類の摂取もすべて避けるように注意する.アニサキスアレルギーと鑑別すべき疾患として,魚介類に対するアレルギー,急性アニサキス症,ヒスタミン中毒に関しても,それぞれの診断や鑑別のポイントをふまえたうえで診療を進めることが望ましい.
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