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特集 乾癬治療の達人を目指す
総説
4.治療に難渋する病態への対応 ③ 膿疱性乾癬の診断と治療
4. Management of Refractory Conditions ③ Diagnosis and Treatment of Pustular Psoriasis
梅澤 慶紀
1
,
朝比奈 昭彦
1
Yoshinori UMEZAWA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座
キーワード:
膿疱性乾癬
,
生物学的製剤
,
シクロスポリン
,
エトレチナート
,
顆粒球単球吸着除去療法
Keyword:
膿疱性乾癬
,
生物学的製剤
,
シクロスポリン
,
エトレチナート
,
顆粒球単球吸着除去療法
pp.1533-1537
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000969
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膿疱性乾癬は,発熱と膿疱を主症状とする膿疱症で,皮膚疾患のなかで指定難病のひとつである。膿疱性乾癬は,病変の範囲や全身症状によって限局型と汎発型に分類される(表1)1)。一般的に膿疱性乾癬とよばれるものは汎発性膿疱性乾癬(generalized pustular psoriasis)とされるvon Zumbusch型である2)。欧米では膿疱性乾癬のひとつとして掌蹠膿疱症も含まれているが,本邦では掌蹠膿疱症は膿疱性乾癬とは異なる独立した皮膚疾患として考えられている。膿疱性乾癬は,小児の膿疱性乾癬や疱疹状膿痂疹が含まれるが,circinate annular formは含まれない2)。膿疱性乾癬は本邦では約2000例の登録患者数が存在する。病名に「乾癬」という名称が含まれ,乾癬の一亜型とされるが,乾癬を前駆症状として有する患者と乾癬を前駆症状としない患者が存在する。発症年齢は幼児から高齢者まで分布するが,乾癬の先行のない群ではそのピークは10歳以下に認められる。
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