Japanese
English
症例
眼瞼の浮腫性紅斑で初発した皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫の1例
Subcutaneous Panniculitis-like T-cell Lymphoma Presenting with Edematous Erythema on the Eyelids
中村 かおり
1
,
高村 さおり
1
,
寺木 祐一
1
,
福田 知雄
1
Kaori NAKAMURA
1
,
Saori TAKAMURA
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Tomoo FUKUDA
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫
,
眼瞼
,
浮腫性紅斑
Keyword:
皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫
,
眼瞼
,
浮腫性紅斑
pp.1425-1428
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000932
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15歳,男性。1カ月前より左眼瞼に浮腫性紅斑が出現した。初診時,発熱はなく,左眼瞼の浮腫性紅斑と右前胸部から右上腕の浸潤性環状紅斑を認めた。頸部リンパ節は腫脹し,血清sIL-2Rは2210U/mlであった。病理組織学的に皮下脂肪組織に異型性のあるリンパ球様細胞の稠密な浸潤を認め,リンパ球様細胞が脂肪組織周囲を取り巻くrimming像もみられた。免疫組織学的にリンパ球様細胞はCD3+,CD4−,CD8+,CD30−,CD56−,Granzyme B+,TIA-1+であった。TCR遺伝子再構成は認めなかったが,以上より皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫と診断した。CHOP療法により寛解した。本症は下肢などに結節性紅斑様皮疹を呈することが多いが,自験例のような眼瞼の浮腫性紅斑で初発する症例もあり,注意を要すると思われた。
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