Japanese
English
症例報告
新型コロナウイルスワクチン接種後に生じた手指の浮腫性紅斑の2例
Two cases of acral edematous erythema following COVID-19 vaccination
石田 美紗
1
,
齋藤 健太
1
,
田中 義人
1
,
岩田 洋平
1
,
杉浦 一充
1
Misa ISHIDA
1
,
Kenta SAITO
1
,
Yoshihito TANAKA
1
,
Yohei IWATA
1
,
Kazumitsu SUGIURA
1
1藤田医科大学医学部皮膚科学
1Department of Dermatology, Fujita Health University School of Medicine, Toyoake, Japan
キーワード:
新型コロナウイルスワクチン
,
副反応
,
スパイク蛋白質
,
浮腫性紅斑
Keyword:
新型コロナウイルスワクチン
,
副反応
,
スパイク蛋白質
,
浮腫性紅斑
pp.663-669
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207070
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要約 症例1:52歳,男性.モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチン1回目接種の9日後より手足・前額部に瘙痒を伴う紅斑,手指の腫脹,疼痛が出現した.症例2:19歳,女性.モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチン1回目接種の10日後より左第1指に丘疹・紅斑を自覚し,徐々に皮疹の範囲が拡大した.両症例ともに新規内服薬はなく,新型コロナウイルスワクチン接種による副反応と診断した.症例1は抗ヒスタミン薬,ステロイド内服・外用で,症例2はステロイド外用のみで,皮疹は消退した.これまでに報告されている新型コロナウイルスワクチン接種後の皮膚症状は,モデルナアームと呼ばれる遅延型の局所大型反応や,注射部の腫脹や疼痛,蕁麻疹,麻疹様皮疹など多彩であり,皮膚所見に精通した皮膚科医が判断し診断することが重要である.また新たな副反応に対して皮膚科医が適切に判断できるよう日々知識をアップデートしていく必要がある.
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