Japanese
English
症例
Sweet病ともBehçet病とも診断できず,好中球性皮膚症と診断した1例
Neutrophilic Dermatosis not Meeting the Diagnostic Criteria for either Sweet’s Disease or Behçet’s Disease
林 剛生
1
,
瀧本 そのこ
1
,
高橋 宏治
1
,
三宅 温
1
,
堀田 綾子
2
,
齋藤 生朗
2
,
栄枝 隆成
3
,
大松 華子
1
Yoshio HAYASHI
1
,
Sonoko TAKIMOTO
1
,
Koji TAKAHASHI
1
,
Atsushi MIYAKE
1
,
Ayako HORITA
2
,
Ikuo SAITO
2
,
Takanari SAKAEDA
3
,
Hanako OHMATSU
1
1国立病院機構相模原病院,皮膚科(主任:大松華子医長)
2同,病理診断科
3相模皮膚科,院長,相模原市
キーワード:
好中球性皮膚症
,
Sweet病
,
Behçet病
Keyword:
好中球性皮膚症
,
Sweet病
,
Behçet病
pp.1229-1233
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000872
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65歳,男性。略全身に膿胞・鱗屑を伴う紅色~紫紅色局面が多発していた。上腕の強く浸潤を触れる紅色局面から皮膚生検した。真皮から皮下脂肪組織に,血管周囲に強く,島状に好中球主体の細胞浸潤を認めた。Sweet病,Behçet病の診断基準を満たさず,診断を好中球性皮膚症にとどめた。ヨウ化カリウムなどの治療では改善に乏しく,プレドニゾロン15mg/日にて軽快した。好中球性皮膚症は,非感染性で真皮への好中球浸潤を特徴とする,Sweet病,Behçet病などを包括する概念だが,各疾患としては非典型的で,好中球性皮膚症としか診断できない例が存在する。重症度に幅のある好中球性皮膚症の治療強度をどのように決定すべきか,今後の検討が必要である。
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