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特集 臨床皮膚科—最近のトピックス
Clinical Dermatology 1989
I最近話題の疾患とその病態
Behçet病とSweet病
Behçets' disease versus Sweet's syndrome
溝口 昌子
1
Masako MIZOGUCHI
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
Sweet病
,
Behçet病
,
HLA抗原
Keyword:
Sweet病
,
Behçet病
,
HLA抗原
pp.517-521
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204111
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Behçet病(以下B病)はSweet病(以下S病)の典型疹を生じることがあり,一方S病は典型疹を含む4主徴の他にB病の主症状や副症状と同様の症状を一緒に生じることがある.したがって両疾患の独立性,関連,異同などが問題となっている.筆者らは両疾患は互いに独立した疾患であり,B病はS病に合併しやすい疾患の一つであると考えた.両疾患におけるHLA抗原検索では関連する抗原はB病はB51,S病はBw54と異なっており,我々の考えを支持する結果であった.しかしながら,実際に個々の症例で両疾患を鑑別・診断し,合併か単独かの判断を下すのは容易ではない.典型疹を含むS病の症状があればS病と診断する.B病の合併に関してはB病の診断基準を機械的にあてはめるのではなく,S病の典型疹のない時期にB病の症状がでるものを両者の合併,でないものをS病単独と判断することを提唱し,自験例5例を含む両疾患の特徴を持つ19例を検討した.
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