Japanese
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特集 細菌・抗酸菌感染症
大切断を免れ,踵の温存に成功した糖尿病性足病変の2例
Two Cases of Diabetic Foot Treated by Minor Amputation Saving the Heel
重野 和彦
1
,
吉村 順子
1
,
今門 純久
1
,
日吉 徹
2
Kazuhiko SHIGENO
1
,
Junko YOSHIMURA
1
,
Sumihisa IMAKADO
1
,
Toru HIYOSHI
2
1日本赤十字社医療センター,皮膚科(主任:今門純久部長)
2同,糖尿病内分泌科,部長
キーワード:
糖尿病
,
糖尿病性足病変
,
陰圧閉鎖療法
Keyword:
糖尿病
,
糖尿病性足病変
,
陰圧閉鎖療法
pp.1175-1178
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000857
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症例1:57歳,男性。糖尿病あり。左足の胼胝性潰瘍を契機に,左第3趾の黒色壊死,膿瘍が出現した。壊死組織のデブリードマン,抗菌薬投与,インスリン療法を再開した。整形外科に転科し左第2趾MP関節,左第3~5趾リスフラン関節を切断した。症例2:56歳,男性。糖尿病あり。右第5趾の壊疽,骨髄炎が出現した。右第5趾MP関節離断術を施行し,陰圧閉鎖療法,縫縮術により治癒した。糖尿病性足病変は下肢大切断に至ることが多い。QOLの低下を招くため,可能な限り下肢大切断は避けるべきである。自験2例はともに下腿切断の可能性があったが,踵の温存に成功した。不必要な大切断を防ぐためには,皮膚科医も糖尿病性足病変の治療戦略に習熟する必要がある。
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