Japanese
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特集 皮膚付属器腫瘍
脂腺母斑から発生した乳頭状汗管囊胞腺癌の1例
Syringocystadenocarcinoma Papilliferum Arising from Sebaceous Nevus
武藤 一考
1
,
猿田 寛
1
,
野見山 留衣
1
,
古賀 浩嗣
1
,
石井 文人
1
,
大畑 千佳
1
,
名嘉眞 武国
1
Ikko MUTO
1
,
Hiroshi SARUTA
1
,
Rui NOMIYAMA
1
,
Hiroshi KOGA
1
,
Norito ISHII
1
,
Chika OHATA
1
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武国教授)
キーワード:
乳頭状汗管囊胞腺癌
,
脂腺母斑
,
二次発癌
Keyword:
乳頭状汗管囊胞腺癌
,
脂腺母斑
,
二次発癌
pp.1057-1060
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000816
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82歳,女性。生下時より左側頭部に褐色局面が出現した。1年前より同局面内に紅色結節が新生し,当科を紹介受診した。左耳介周囲に帯状の褐色局面が存在し,局面内に2.0×2.5cm大の乳頭状増殖を示す紅色結節が隆起し,同局面には黒色結節も散在した。紅色結節部より施行した皮膚生検病理からは有棘細胞癌をもっとも疑い,褐色局面は臨床的に脂腺母斑としてともに全切除した。手術病理より紅色結節部を乳頭状汗管囊胞腺腫および乳頭状汗管囊胞腺癌と診断した。黒色結節部は毛芽腫,褐色局面部は脂腺母斑の所見であった。まれながら脂腺母斑から二次的に乳頭状汗管囊胞腺癌が発生しうるため,脂腺母斑内の腫瘤には注意を要する。
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