Japanese
English
特集 皮膚付属器腫瘍
全切除にて診断し得た乳頭状汗管囊胞腺癌
Syringocystadenocarcinoma Papilliferum Diagnosed by the Histopathology of the Specimen Obtained from Total Resection
米山 寿子
1
,
佐々木 梓
1
,
屋代 正晃
1
,
小原 宏哉
1
,
梶浦 智嗣
1
,
三井 純雪
1
,
天羽 康之
1
,
井ノ口 早苗
2
Hisako YONEYAMA
1
,
Azusa SASAKI
1
,
Masateru YASHIRO
1
,
Koya OBARA
1
,
Satoshi KAJIURA
1
,
Sumiyuki MII
1
,
Yasuyuki AMOU
1
,
Sanae INOKUCHI
2
1北里大学病院,皮膚科(主任:天羽康之教授)
2厚木市立病院,皮膚科
キーワード:
syringocystadenocarcinoma papilliferum
,
乳頭状汗管囊胞腺癌
Keyword:
syringocystadenocarcinoma papilliferum
,
乳頭状汗管囊胞腺癌
pp.1061-1064
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000817
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
61歳,男性。幼少期より頭頂部に淡紅色脱毛斑を認めた。10年前に同部の結節を自覚し,6年前より徐々に増大したため,当科を紹介受診した。結節の辺縁より生検した病理所見は乳頭状汗管囊胞腺腫の所見だったが,肉眼所見にて壊死組織を伴っていたため全切除した。その病理組織の腫瘍辺縁は乳頭状汗管囊胞腺腫の所見だが中央は結節状に増殖し,その移行部は核異型や配列の乱れを伴う円柱上皮と立方上皮からなる2層の腺上皮であり,乳頭状汗管囊胞腺癌と診断した。乳頭状汗管囊胞腺癌は形態学的多様性があり,自験例も良性の部分と浸潤癌の部分が同時に認められ,部分生検だけでは悪性像を捉えられず,全切除による全体像の確認が必要と考えた。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.