Japanese
English
原著
乳頭状汗管囊胞腺腫の臨床病理学的検討
A clinicopathological study of syringocystadenoma papilliferum
安齋 眞一
1
,
木村 鉄宣
2
,
福本 隆也
3
,
川名 誠司
4
Shin-ichi ANSAI
1
,
Tetsunori KIMURA
2
,
Takaya FUKUMOTO
3
,
Seiji KAWANA
4
1日本医科大学武蔵小杉病院皮膚科
2札幌皮膚病理診断科
3奈良県立医科大学医学部皮膚科学講座
4日本医科大学医学部皮膚科学講座
1Division of Dermatology, Nippon Medical School Musashi-Kosugi Hospital, Kawasaki, Japan
2Sapporo Institute for Dermatopathology, Sapporo, Japan
3Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Japan
4Department of Dermatology, Nippon Medical School, Tokyo, Japan
キーワード:
乳頭状汗管囊胞腺腫
,
脂腺母斑
,
乳頭状管状腺腫
,
アポクリン腺囊腫
,
疣贅状変化
Keyword:
乳頭状汗管囊胞腺腫
,
脂腺母斑
,
乳頭状管状腺腫
,
アポクリン腺囊腫
,
疣贅状変化
pp.12-17
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103858
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要約 札幌皮膚病理診断科で病理診断した乳頭状汗管囊胞腺腫106例について臨床病理学的検討を加えた.性別は,男性49例,女性57例,切除時年齢は10~90歳の平均50.1±19.2歳.発生部位は,頭部が31例(31.3%),顔面27例(27.2%)の順であった.脂腺母斑合併例は,35例(33.0%)であり,男性18例,女性17例,切除時年齢は,15~85歳の平均49.4±18.9歳であった.その発生部位は,頭部が17例(53.1%),顔面7例(21.9%),であった.脂腺母斑非合併71例の合併腫瘍は,乳頭状管状腺腫10例,アポクリン腺囊腫4例など16例17腫瘍あった.脂腺母斑以外で,周辺表皮に疣贅様の表皮変化のある例が,29例(40.8%)あった.今回の検討では,乳頭状汗管囊胞腺腫は約2/3は脂腺母斑非合併例であり,そのような病変も,20%弱の例で乳頭状管状腺腫やアポクリン腺囊腫といったアポクリン腫瘍が合併していることが明らかになった.
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