Japanese
English
特集 水疱症・膿疱症
腹腔鏡手術創に生じた壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma Gangrenosum Occurring on the Laparoscopic Surgery Scar
山城 充士
1
,
大嶺 卓也
1
,
岩元 凜々子
1
,
山口 さやか
1
,
山本 雄一
1
,
高橋 健造
1
Atsushi YAMASHIRO
1
,
Takuya OMINE
1
,
Ririko IWAMOTO
1
,
Sayaka YAMAGUCHI
1
,
Yuichi YAMAMOTO
1
,
Kenzo TAKAHASHI
1
1琉球大学大学院医学研究科,皮膚病態制御学講座(主任:高橋健造教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
外科手術
,
強直性脊椎炎
,
脊椎関節炎
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
外科手術
,
強直性脊椎炎
,
脊椎関節炎
pp.631-634
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000715
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61歳,男性。1カ月前に大腸腫瘍に対して腹腔鏡下に腫瘍切除術を行った。術後2週間で創の周囲に紅斑が出現し,急激に潰瘍化した。左下腹部に70×40mm大の壊死組織の付着する潰瘍があり,細菌・抗酸菌培養は陰性であった。臨床所見と病理組織所見より壊疽性膿皮症と診断した。ステロイドパルス,プレドニゾロン,シクロスポリンによる治療で徐々に潰瘍は上皮化した。自験例は胸腹部造影CT,MRIで強直性脊椎炎などの脊椎関節炎を疑う所見を認めた。本邦で外科手術創に生じた壊疽性膿皮症は,自験例を含め45例報告されていた。術後7日以内の発症が25例ともっとも多く発熱を伴う症例もあり,慎重に創部感染症と鑑別する必要がある。
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