Japanese
English
症例
下腿の広範囲に難治性皮膚潰瘍を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis Complicated with Multiple Skin Ulcers on the Legs
天方 將人
1
,
寺木 祐一
1
Masato AMAKATA
1
,
Yuichi TERAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
MPO-ANCA
,
皮膚潰瘍
,
末梢神経障害
,
腎障害
Keyword:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
MPO-ANCA
,
皮膚潰瘍
,
末梢神経障害
,
腎障害
pp.501-504
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000672
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58歳,女性。アレルギー性鼻炎の既往あり。2カ月前より腹部と下肢に瘙痒を伴う皮疹が出現し,潰瘍化してきた。初診時MPO-ANCAとリウマトイド因子の上昇および尿蛋白を認めたが,末梢血好酸球増多はみられなかった。経過中に下肢の末梢神経障害,末梢血好酸球増多が出現し,下腿には紫斑,血疱,潰瘍が多発してきた。下腿の紫斑は病理組織学的に真皮全層性に好酸球浸潤を伴う壊死性血管炎を認め,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)と診断した。治療は当初トシリズマブが選択されたが,下腿の潰瘍は改善せず,ステロイドとシクロホスファミドパルスに変更したが,すべての潰瘍の上皮化には約6カ月を要した。自験例のような難治性皮膚潰瘍を呈するEGPAはまれと思われ報告した。
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