Japanese
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特集 血管炎
左上肢の筋力低下を伴った好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
Eosinophilic granulomatosis with polyangiitis associated with muscle weakness of left arm
大村 尚美
1
,
野村 佳弘
1
,
林 茂
2
,
齋藤 勝彦
3
Naomi OMURA
1
,
Yoshihiro NOMURA
1
,
Shigeru HAYASHI
2
,
Katsuhiko SAITO
3
1富山市立富山市民病院,皮膚科(主任:野村佳弘部長)
2同,脳神経内科,部長
3同,病理診断科,部長
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
多発単神経炎
,
末梢神経障害
,
筋力低下
Keyword:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
多発単神経炎
,
末梢神経障害
,
筋力低下
pp.1776-1780
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003572
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55歳,女性。1年前より気管支喘息にて内服加療していた。3週間前に足底にしびれ,8日前に両下腿に紫斑が出現した。末梢血好酸球増多および好酸球浸潤を伴う白血球破砕性血管炎の組織像を認め,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断した。初診1週間後に紫斑が急激に増加し,左上肢の筋力低下が出現したため,ステロイドパルス療法,プレドニゾロン,アザチオプリン内服で治療し皮疹は消退,近位筋の筋力低下は改善したが,左手の握力低下としびれが残存した。好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に伴う末梢神経障害は急激に進行することがあり,重症化すると後遺症を残す可能性がある。疑診例では積極的に皮膚生検を行い,早期診断,早期治療に努めることが重要と考える。
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