Japanese
English
臨床研究
臨床的に色素を認めない部位にも腫瘍胞巣が存在した基底細胞癌のダーモスコピーと病理組織の関連性
Relationship Between Dermoscopy Findings and Histopathology of Basal Cell Carcinoma in Clinically Non-pigmented Area
西口 麻奈
1
,
奥平 尚子
1
,
藤本 正数
2
,
古川 福実
1
,
山本 有紀
1
Mana NISHIGUCHI
1
,
Hisako OKUHIRA
1
,
Masakazu FUJIMOTO
2
,
Fukumi FURUKAWA
1
,
Yuki YAMAMOTO
1
1和歌山県立医科大学,皮膚科学教室(主任:古川福実教授)
2同,人体病理学教室(主任:村田晋一教授)
キーワード:
基底細胞癌
,
メラニン沈着
,
血管増生
Keyword:
基底細胞癌
,
メラニン沈着
,
血管増生
pp.206-211
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000570
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今回われわれは,臨床的に色素を認めない部位にも病理組織学的に腫瘍胞巣が存在した基底細胞癌4例を経験した。メラノサイトの分布,メラニン沈着と血管増生に関して臨床所見・ダーモスコピー・病理組織の関連性を検討した結果,次の2点が明らかとなった。1.ダーモスコピーで確認できた淡いdotsは,腫瘍胞巣内のメラノサイトを反映していた。非黒色部の腫瘍胞巣内にもメラノサイトは存在していたが,メラニン量によりダーモスコピーでdotsとして捉えられなかった。2.非腫瘍部に比べ腫瘍部で病理組織学的に血管数が多く,また4例ともにダーモスコピーでarborizing vesselsを認めており,黒色部と非黒色部が混在する基底細胞癌を診断する場合でもarborizing vesselsは有用な所見であった。
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