Japanese
English
原著
基底細胞癌の発生母地についての病理組織学的検討
Histopathological analysis on the histogenesis of the basal cell carcinoma
村澤 章子
1
,
木村 鉄宣
2
Shoko MURASAWA
1
,
Tetsunori KIMURA
2
1北海道勤労者医療協会中央病院皮膚科
2札幌皮膚病理研究所
1Department of Dermatology, Hokkaido Kin-I-Kyo Central Hospital
2Sapporo Institute for Dermatopathology
キーワード:
基底細胞癌
,
発生母地
,
表皮基底細胞層
,
毛包上皮
Keyword:
基底細胞癌
,
発生母地
,
表皮基底細胞層
,
毛包上皮
pp.581-583
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904020
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基底細胞癌の発症病理に関して,発生母地を示唆する所見につき言及した.基底細胞癌の腫瘍細胞が,既存の表皮基底細胞層や毛包上皮と連続する所見は,基底細胞癌が表皮基底細胞層または毛包上皮を発生母地としていることを示唆する所見であると判断した.自験例102例の基底細胞癌の病理組織学的検討では,腫瘍細胞が表皮基底細胞層とのみ連続している所見は102例,毛包漏斗部上皮とのみ連続している症例は16例に認められた.これより,基底細胞癌の発生母地としては表皮基底細胞層と毛包上皮の両者の可能性があると推測した.
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