Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
成人型肥満細胞症の1例
Adult-onset Mastocytosis
袖本 衣代
1
,
石田 済
1
Kinuyo SODEMOTO
1
,
Wataru ISHIDA
1
1市立砺波総合病院,皮膚科(主任:石田 済部長)
キーワード:
色素性蕁麻疹
,
肥満細胞症
,
成人
Keyword:
色素性蕁麻疹
,
肥満細胞症
,
成人
pp.195-198
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000568
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40歳,女性。7年半程前より,ガードルの接触部位に紅斑が出現した。以後,入浴や飲酒後にかゆみを伴う紅斑が再燃するため,当科を受診した。体幹と大腿に大豆大までの褐色~紅褐色斑や褐色丘疹が散在性に分布し,Darier徴候陽性であった。生検像では肥満細胞が真皮上層の脈管周囲に結節状に浸潤する像を認め,成人型肥満細胞症としての色素性蕁麻疹と診断した。成人でみられる肥満細胞症では,皮疹が初発症状として認識されることも多い。アナフィラキシー様症状などの重篤な合併症を生じうる疾患の特性から,病態の把握や合併症出現に備えた対応をしやすくするために,早期診断が必要であり,皮膚生検は診断の糸口として重要である。
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