Japanese
English
症例報告
成人型全身性肥満細胞症の1例
An adult case of systemic mastocytosis
内山 明彦
1
,
須藤 麻梨子
1
,
長谷川 道子
1
,
永井 弥生
1
,
石川 治
1
Akihiko UCHIYAMA
1
,
Mariko SUTO
1
,
Michiko HASEGAWA
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Gunma University Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
成人
,
肥満細胞症
,
c-kit遺伝子
Keyword:
成人
,
肥満細胞症
,
c-kit遺伝子
pp.969-973
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103459
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要約 32歳,男性.初診4年前より背部に褐色斑が出現し次第に増数した.初診時,全身に半米粒大までの淡紅褐色斑,丘疹が多発し,Darier徴候陽性であった.生検病理組織像では真皮上層に胞体内に好塩基性の顆粒を持ち,トルイジンブルー染色で異染性を示す細胞が多数浸潤していた.全身精査を行ったところ,消化管粘膜に肥満細胞の浸潤がみられ,全身性肥満細胞症と診断した.成人発症例に多く認めるc-kit遺伝子異常はなかった.自験例では全身症状は伴わなかったが,今後さまざまな臓器症状を呈する可能性があり,注意深く経過観察する必要があると考えた.
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