Japanese
English
症例報告
成人に発症した肥満細胞症の1例
A case of adult-onset mastocytosis
国井 隆英
1
,
工藤 和浩
1
,
奥口 順也
1
,
濱崎 洋一
2
,
斎 敏明
2
,
浅野 重之
3
Takahide KUNII
1
,
Kazuhiro KUDOH
1
,
Junya OKUGUCHI
1
,
Youichi HAMAZAKI
2
,
Toshiaki SAI
2
,
Shigeyuki ASANO
3
1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科
2いわき市立総合磐城共立病院血液内科
3いわき市立総合磐城共立病院病理
1Division of Dermatology, Iwaki Kyoritsu General Hospital
2Division of Hematology, Iwaki Kyoritsu General Hospital
3Division of Pathology, Iwaki Kyoritsu General Hospital
キーワード:
肥満細胞症
,
色素性蕁麻疹
Keyword:
肥満細胞症
,
色素性蕁麻疹
pp.164-166
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902786
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46歳,男性.初診の7〜8年前から躯幹を中心に米粒大の茶褐色斑が多発した.初診時に自覚症状はなかった.Darier徴候は陽性であった.皮膚生検の組織ではトルイジンブルー染色で異染性を示す細胞が真皮上層の血管周囲性に多数見られ,肥満細胞症と診断した.腹部CTと骨髄所見では明らかな異常はなく,単純X線写真と骨シンチグラフィーで頭蓋骨にそれぞれ小さい透亮像と弱い集積像を認めた.尿中のヒスタミンは正常範囲内であり,病変は皮膚にほぼ限局していると考えた.現在のところ皮疹の増悪や全身症状は見られず,経過は比較的落ち着いている.
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