Japanese
English
症例報告
成人型肥満細胞症の1例
A case of adult-onset mastocytosis
秋好 茜
1
,
木村 佳史
1
,
陳 科榮
2
Akane AKIYOSHI
1
,
Yoshifumi KIMURA
1
,
Ko-Ron CHEN
2
1北里大学北里研究所病院皮膚科
2東京都済生会中央病院皮膚科
1Department of Dermatology,Kitasato Institute Hospital,Kitasato University,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Tokyo-to Saiseikai Central Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
成人
,
肥満細胞症
,
色素性蕁麻疹
,
トリプターゼ
Keyword:
成人
,
肥満細胞症
,
色素性蕁麻疹
,
トリプターゼ
pp.871-874
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102731
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 47歳,男性.軀幹,四肢に多数散在する小褐色斑を主訴に受診した.Darier徴候陽性.皮膚生検にて,真皮浅層にトルイジンブルー染色に異染性を示す肥満細胞の浸潤を認め,肥満細胞症と診断した.諸検査にて皮膚以外の病変を認めず,現時点では無症候性皮膚肥満細胞症と考えている.しかし,血中トリプターゼ値の上昇を認め,文献的に,自験例が全身性肥満細胞症に移行しうる可能性が考えられた.今後,骨髄をはじめとした諸臓器への肥満細胞の浸潤の有無について,定期的に検索する必要がある.なお,皮疹部皮膚組織よりc-kit遺伝子の突然変異は検出されなかった.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.