症例
HMB‒45が部分的に陽性を示したCellular Neurothekeoma with Atypical Featuresの1例
山下 千聡
1
,
加来 洋
1
,
菊池 綾子
1
,
遠藤 雄一郎
1
,
大日 輝記
1
,
椛島 健治
1
1京都大学医学部附属病院,皮膚科(主任:椛島健治教授)
キーワード:
cellular neurothekeoma
,
atypical features
,
HMB‒45
Keyword:
cellular neurothekeoma
,
atypical features
,
HMB‒45
pp.1595-1598
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000213
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8歳,女児。3年前に自覚した前胸部正中の紅色丘疹が増大し,当科を紹介受診した。初診時,同部位に3cm大の紅色腫瘤を認めた。MRI で筋膜への浸潤は明らかではなく,筋膜上で一塊に全切除した。病理組織学的には,真皮に紡錘形細胞からなる比較的境界明瞭な結節性病変を呈した。びまん性にNK1/C3,podoplanin,CD10が陽性,S‒100,MITF,melan-Aは陰性であった。以上から,cellular neurothekeoma(CNT)と診断した。自験例では,HMB‒45が部分的に陽性を示した。しかし,CNTはメラノサイト系腫瘍ではないという考えが有力であり,現在の知見では,その意義は明らかにはなっていない。
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