Japanese
English
症例報告
CD163陽性atypical fibroxanthomaの1例
A case of CD163 positive atypical fibroxanthoma
村岡 聡介
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Sosuke MURAOKA
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Iwate Medical University, Iwate, Japan
キーワード:
異型線維黄色腫
,
CD163
Keyword:
異型線維黄色腫
,
CD163
pp.531-534
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104052
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要約 58歳,女性.下口唇下方右側に6mm大の境界明瞭な黄色ドーム状結節が1個生じた.組織は真皮から皮下組織に至る腫瘍で,核に多形性を有する線維芽細胞様細胞が不規則な錯綜配列を呈し,組織球様細胞や多核巨細胞,泡沫状の胞体を有する細胞が散見された.ビメンチン,CD10,CD68,CD163がほとんどすべての腫瘍細胞の細胞質で陽性であった.S100,抗サイトケラチン抗体(AE1/3),デスミン,カルデスモン,α-SMA,CD34は陰性であった.MIB-1は約1/3の腫瘍細胞の核で陽性を示した.これら所見よりatypical fibroxanthoma(AFX)と診断した.全摘術後約2年半が経過したが,局所再発はない.単球および組織球に発現する膜蛋白質であるCD163がAFXと他の紡錘形腫瘍との鑑別に有用であると考えた.
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