症例
びまん性扁平黄色腫からMonoclonal Gammopathy of Undetermined Significanceの診断に至った1例
石川 雄一
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
2
1岩手医科大学,皮膚科学講座(主任:赤坂俊英教授)
2北上済生会病院,皮膚科
キーワード:
びまん性扁平黄色腫
,
monoclonal gammopathy of undetermined significance
,
多発性骨髄腫
,
正脂血症
Keyword:
びまん性扁平黄色腫
,
monoclonal gammopathy of undetermined significance
,
多発性骨髄腫
,
正脂血症
pp.1157-1160
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000088
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77歳,男性。約2年前,両上腕に大豆大の黄色調皮疹が出現。自覚症状がなく放置していたが,徐々に両側上眼瞼,頸部,体幹にも境界明瞭な黄色斑が拡大してきた。血液検査で総コレステロール,中性脂肪は正常範囲内だったが,IgGの高値と免疫電気泳動でIgGκ型M蛋白を認めた。病理組織学的に真皮上層から中層に泡沫細胞を認め,正脂血症性びまん性扁平黄色腫と診断。血液内科での精査の結果,monoclonal gammopathy of undetermined significanceと診断された。びまん性扁平黄色腫は造血器疾患を合併することが多く,デルマドロームとして認識しておくべき疾患のひとつと考えられた。
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