症例
両下肢の浮腫とびまん性潮紅が先行したCytophagic Histiocytic Panniculitisの1例
西原 芳実
1
,
角 希里子
1
,
河﨑 真理奈
1
,
米田 大介
1
,
高野 裕子
1
,
春山 興右
1
,
沢田 泰之
1
1東京都立墨東病院,皮膚科(主任:沢田泰之部長)
キーワード:
浮腫
,
cytophagic histiocytic panniculitis
,
IL‒6
Keyword:
浮腫
,
cytophagic histiocytic panniculitis
,
IL‒6
pp.1161-1164
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000089
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41歳,女性。38.3℃の発熱,両下肢の浮腫とびまん性潮紅。近医で蜂窩織炎と診断され抗菌薬の点滴加療を受けたが,改善せず当科を紹介受診。Hb 7.4 g/dl,肝機能障害,凝固異常,CRP 21mg/dl,CT で胸腹水・両鼠径リンパ節腫脹を認めた。自然経過で症状軽快したが,悪性リンパ腫など原因疾患を探す目的でPET-CT を施行した。リンパ節に集積像なく,両大腿皮下にFDG集積があった。同部位の生検像では,脂肪組織に白血球や赤血球の貪食像を認め,cytophagic hisitiocytic panniculitisと診断した。自験例ではIL‒6高値であったため,初診時非典型的な臨床所見を呈したのではと考察した。
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