特集 真菌症
糖尿病患者の下肢に広範な皮下膿瘍を形成した深在性皮膚カンジダ症の1例
鷲見 真由子
1
,
小谷 晋平
1
,
小坂 博志
1
,
小川 真希子
1
,
長野 徹
1
,
西岡 弘晶
2
1神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科(主任:長野 徹部長)
2同,総合内科
キーワード:
Candida glabrata
,
深在性皮膚カンジダ症
,
糖尿病
Keyword:
Candida glabrata
,
深在性皮膚カンジダ症
,
糖尿病
pp.1107-1110
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000074
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64 歳,女性。コントロール不良の糖尿病患者の下肢に生じた深在性カンジダ症・カンジダ性皮下膿瘍の症例を経験した。糖尿病性ケトアシドーシス,septicshock の診断でICU 管理中,左下肢のびまん性の発赤腫脹に気づき,当科を初診した。膿瘍穿刺液および血液培養でCandida glabrata が検出され,一般細菌は検出されなかった。皮下膿瘍に対しては広範囲にデブリードマン,植皮が必要であり並行してミカファンギンナトリウム投与を継続し略治した。糖尿病患者や免疫不全患者の皮下膿瘍をみた際,一般細菌のみならずカンジダなど真菌も起因菌となる可能性があることを念頭に置く必要がある。
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