Japanese
English
原著
四肢に多発した深在性皮膚カンジダ症の1例
Disseminated Deep Cutaneous Candidiasis
久保 等
1
,
藤井 理
1
,
大河原 章
2
,
岸山 和敬
3
,
芝木 秀臣
Hitoshi KUBO
1
,
Osamu FUJII
1
,
Akira OHKAWARA
2
,
Kazunori KISHIYAMA
3
,
Hideomi SHIBAKI
1旭川医科大学皮膚科教室
2北海道大学医学部皮膚科教室
3北見赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
2Department of Dermatology, Hokkaido University School of Medicine
3Division of Dermatology, Kitami Red-Cross Hospital
pp.71-75
発行日 1986年1月1日
Published Date 1986/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203389
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深在性皮膚カンジダ症の1例を報告した.病例は51歳,女. Cushing症候群と糖尿病が併存し,抗生剤の投与,中心静脈栄養,インシュリンの皮下注射を長期間受けている.昭和58年4月1日から左上腕外側部に20×10cmの板状硬結局面が出現し,その中に直径2cmまでの皮下膿瘍が数個散在している.その後,右足背・右下腿・右上腕にも同様の病巣が出現した.組織学的には皮下脂肪組織に脂肪壊死巣があり,PAS染色で仮性菌糸と胞子を多数認めた.培養により,Candida albicansが得られた.5—FC,アンホテリシンBの内服を約8週間行い治癒した.本症例のように四肢の皮下脂肪組織に散在性に発症した深在性皮膚カンジダ症は稀である.
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