特集 頭に入れておきたい 非炎症性視神経・視路疾患
序論
石川 均
1
1北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻
pp.667-668
発行日 2025年8月5日
Published Date 2025/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004241
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
視神経疾患の原因別頻度を検討したところ(第59回日本神経眼科学会総会,2021),視神経炎が約30%,圧迫性視神経症が20%,虚血性および外傷性視神経症がそれぞれ10%を占め,さらに遺伝性や薬剤性視神経症が続いていた。近年,抗体陽性視神経炎や圧迫性視神経症の頻度が増加しており,これは血液検査および画像診断の進歩によると考えられる。一方それに伴い,虚血性視神経症の割合は減少傾向にある。以上より,視神経炎は視神経疾患全体の約1/3に過ぎず,残る2/3は非炎症性疾患であることが明らかである。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.