特集 昨今の神経眼科の話題――神経眼科の進歩
序論
石川 均
1
1北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻
pp.605-605
発行日 2022年7月5日
Published Date 2022/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002691
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皆様,1963年の東大第3内科教授冲中重雄先生の有名な最終講義をご存じだろうか。自身の教授在任中の誤診率(14.2%)について発表をされている。自身の臨床診断と病理解剖結果との比較からの数値であり,その後の「患者はその率の高いのに驚いたが,一般の医師はその低いのに感嘆した」との文言はあまりにも有名である。冲中先生の在任中の剖検率は驚異的で世界的にみてもトップクラスの86.2%で,誤診の判定には3つの判定基準を設け,第一は臓器の診断を間違ったもの,第二は臓器の診断は正しいが,病変の種類を誤ったもの,第三は癌に関するものと続く。
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