特集 網膜中心動脈閉塞症の最新情報
3 薬剤治療 ①Kyoto University Substance(KUS)
池田 華子
1
1京都大学大学院医学研究科眼科学教室
キーワード:
ATP
,
神経保護
,
硝子体内投与
,
医師主導治験
Keyword:
ATP
,
神経保護
,
硝子体内投与
,
医師主導治験
pp.1471-1475
発行日 2024年11月5日
Published Date 2024/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003934
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Valosin-containing protein(VCP)は,細胞内でユビキチン依存性蛋白分解などの細胞プロセスに関与するATPase〔ATP(アデノシン三リン酸)を加水分解する活性をもつ酵素〕である。細胞内可溶性蛋白質中のATPase活性の30%近くを占める,量的に非常に多い蛋白質である。KUSは,スクリーニングにおいてVCPのATPase活性を阻害する働きをもつことが明らかになったリード化合物から側鎖展開をして開発した化合物である1)。筆者らはVCPのATPase阻害活性が比較的強く,合成がそれほど難しくないKUS121を用いた研究開発を行ってきた。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.