特集 眼科外来診療 ―クリニックでの対応と紹介のタイミング―
Ⅳ 網膜硝子体 8 遊離した蓋が確認できる網膜裂孔の治療の見極め方
前野 貴俊
1
1大阪大学医学部眼科学教室
キーワード:
網膜裂孔
,
後部硝子体剥離
,
網膜剥離
,
レーザー網膜光凝固
Keyword:
網膜裂孔
,
後部硝子体剥離
,
網膜剥離
,
レーザー網膜光凝固
pp.1279-1281
発行日 2024年11月14日
Published Date 2024/11/14
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003879
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眼外傷や内眼手術に伴う医原性裂孔を除いてほとんどの場合,網膜裂孔は後部硝子体剥離(PVD)に伴って生じる。網膜裂孔の検出やPVDの有無は,散瞳下での細隙灯顕微鏡検査,眼底検査や前置レンズを用いた汎網膜硝子体検査で確認するものである。一方,近年広角眼底撮影の機器が普及し,無散瞳下でも赤道部周辺まで眼底写真で確認できるようになってきている。深層学習を用いた広角眼底撮影検査による網膜裂孔検出試験のROC曲線の下面積(AUC)は0.913と信頼性の高いものとなっている1)。網膜裂孔の形態にもさまざまなものがあり,本項では「遊離した蓋が確認できる網膜裂孔」に関する手術依頼の必要性について解説する。
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