特集 眼部悪性腫瘍の診断と治療
4 硝子体網膜リンパ腫の診断と治療
武田 篤信
1
1大分大学医学部眼科学講座
キーワード:
硝子体網膜リンパ腫
,
硝子体混濁
,
網膜下浸潤
,
遺伝子変異
Keyword:
硝子体網膜リンパ腫
,
硝子体混濁
,
網膜下浸潤
,
遺伝子変異
pp.981-989
発行日 2024年10月5日
Published Date 2024/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003805
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硝子体網膜リンパ腫(vitreoretinal lymphoma:VRL)は,症状と所見などの病像がぶどう膜炎と類似する,いわゆる「仮面症候群」と呼ばれるものの代表疾患のひとつである1)。VRLは一般的には眼原発のものと中枢神経系(CNS)からの浸潤とがあり,中枢神経系原発悪性リンパ腫の一亜型と考えられている。中枢神経系以外の臓器原発,いわゆる転移性の頻度は約11~28%である2)3)。VRLの組織型の95%が非ホジキンリンパ腫でかつ,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma:DLBCL)で,T細胞リンパ腫はまれである4)。
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