臨床報告
硝子体混濁、嚢胞様黄斑浮腫を生じたサイトメガロウイルス虹彩炎の1例
一色 佳彦
1
1平成紫川会社会保険小倉記念病院 眼科
キーワード:
眼感染症-ウイルス性
,
サイトメガロウイルス感染症
,
蛍光眼底撮影法
,
虹彩炎
,
多剤併用療法
,
Ganciclovir
,
Fluorescein
,
黄斑浮腫
,
光干渉断層撮影
,
眼内投与
,
Betamethasone Sodium Phosphate
,
硝子体混濁
,
Betamethasone-Neomycin
Keyword:
Cytomegalovirus Infections
,
Drug Therapy, Combination
,
Fluorescein Angiography
,
Macular Edema
,
Iritis
,
Eye Infections, Viral
,
Ganciclovir
,
Fluorescein
,
Tomography, Optical Coherence
,
Administration, Ophthalmic
,
Betamethasone Sodium Phosphate
,
Betamethasone, Neomycin Drug Combination
pp.1095-1101
発行日 2016年10月5日
Published Date 2016/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2017032747
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69歳男。34年前に左眼Posner-Schlossman症候群と診断され、以来、年1〜2回の発作を起こし、続発緑内障のため近医で加療されていたが、炎症が遷延して眼圧コントロール不良となり、当科に紹介された。左眼に角膜浮腫と白色後面沈着物、前房内細胞(2+)を認め、前房水PCR検査を施行したところ、サイトメガロウイルス(CMV)陽性であった。CMV虹彩炎と診断し、自家調整0.5%ガンシクロビル点眼を行ったところ、眼圧コントロール良好となり、角膜所見も軽快したが、前房内炎症所見は軽快増悪を繰り返し、嚢胞様黄斑浮腫も出現した。次第に前部硝子体混濁も出現したため、前部硝子体切除術を施行した。同時に硝子体細胞を採取してPCR検査を行ったところ、CMV陽性であった。2ヵ月後に前部硝子体炎が再燃し、ガンシクロビル1mg硝子体注射を1回施行したが軽快せず、自家調整0.5%ガンシクロビル点眼とリンデロンA点眼を継続して経過観察したところ、2ヵ月で消退した。
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