Japanese
English
連載 眼炎症外来の事件簿・Case26
白内障手術後に硝子体混濁をきたした症例
Vitreous opacity after cataract surgery
原田 陽介
1
Yosuke Harada
1
1広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学
キーワード:
硝子体混濁
,
白内障手術後
,
硝子体手術
,
感染性ぶどう膜炎
,
急性網膜壊死
Keyword:
硝子体混濁
,
白内障手術後
,
硝子体手術
,
感染性ぶどう膜炎
,
急性網膜壊死
pp.1208-1212
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213694
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患者:77歳,男性
主訴:左眼視力低下
既往歴:関節リウマチでプレドニゾロン,およびメトトレキサートを内服中であった。また,前立腺肥大,右三叉神経第1枝帯状疱疹,右眼正常眼圧緑内障の既往があった。さらに右眼網膜分枝静脈閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)による硝子体出血のため8年前に白内障手術併用硝子体手術を施行されていた。
現病歴:もともと両眼にドライアイがあり,10年以上前から近医眼科に定期的に通院していた。右眼は8年前にBRVOによる硝子体出血をきたし,硝子体手術(白内障手術併用)を施行されている。1年前に左眼白内障による視力低下があり,近医で白内障手術が施行された。術後左眼矯正視力は(0.6)から(1.0)に改善するも,前房内炎症は遷延し術後1週間で左眼硝子体混濁が出現した。その後も硝子体混濁は改善せず,白内障手術後7か月で蛍光眼底造影検査をしたところ網膜血管炎も疑われたため,プレドニゾロン30mg内服を開始した。しかし,前房内炎症および硝子体混濁は改善しなかった。左眼白内障手術から9か月後,左眼の精査加療目的で広島大学病院眼科(以下,当科)に紹介され受診した。
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