私の経験
アダリムマブ皮下注射を導入した非感染性ぶどう膜炎の3症例
安田 慎吾
1
,
住岡 孝吉
1
,
田中 克典
2
,
藤井 隆夫
2
,
雑賀 司珠也
1
1和歌山県立医科大学眼科学教室
2和歌山県立医科大学リウマチ・膠原病科学教室
キーワード:
非感染性ぶどう膜炎
,
アダリムマブ
,
Behçet病
,
サルコイドーシス
,
特発性ぶどう膜炎
,
皮下注射
Keyword:
非感染性ぶどう膜炎
,
アダリムマブ
,
Behçet病
,
サルコイドーシス
,
特発性ぶどう膜炎
,
皮下注射
pp.927-935
発行日 2024年9月5日
Published Date 2024/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003775
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和歌山県立医科大学附属病院でアダリムマブ皮下注射による治療を導入することで,グルココルチコイド(GC)内服の中止もしくは減量が行えた非感染性ぶどう膜炎の3症例を経験した。症例1は再燃を繰り返すBehçet病の患者で右眼の絶対瞳孔ブロックを生じたが,レーザー虹彩切開術を施行し,アダリムマブ皮下注射を導入することでGC内服なしで管理可能であった。その後,アダリムマブ皮下注射を継続しながら白内障手術を施行し,黄斑部の軽度浮腫は残存するものの炎症は沈静化し経過は安定している。症例2は硝子体混濁を伴うサルコイドーシスの患者で,アダリムマブ皮下注射を導入することでGC内服を中止可能であった。その後アダリムマブ皮下注射を継続しながら白内障手術を施行し,炎症の再燃を認めなかった。症例3は特発性ぶどう膜炎の患者で,アダリムマブ皮下注射を導入することでGC内服の減量とトリアムシノロンアセトニドのTenon嚢下注射の施行間隔の延長が可能であった。
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