学会抄録
第130回京都眼科学会(令和6年度)
pp.937-948
発行日 2024年9月5日
Published Date 2024/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003776
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❶特別講演(13:00〜13:30)
座長:外園千恵(京都府立医科大学)
「CRVO克服への道」
○鈴間 潔(香川大学)
最近抗VEGF薬の硝子体注射がCRVO(網膜中心静脈閉塞症)の黄斑浮腫を著明に改善することが明らかとなり治療の主流となっているが,浮腫再発が多く,繰り返しの投与を余儀なくされることが問題となっている。レーザースペックルフローグラフィ(LSFG)を用いてCRVOの網膜血流を評価したところ,抗VEGF療法により黄斑浮腫と血流の両方が改善する症例が予後良好であることを見出した。その後の症例を増やした検討では最終的に虚血型になった症例の平均血流速度は初回抗VEGF療法の前後で健眼の50%を超えておらず,そのような場合予後不良であることが示唆された。LSFGを用いて血流を評価することは,病状把握および治療を行ううえで有用である。
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