特集 乱視を知ろう!
3 乱視矯正トーリック眼内レンズの効果の長期変化
林 研
1
1林眼科病院(福岡県)
キーワード:
トーリック眼内レンズ
,
乱視矯正効果
,
長期変化
,
パワーベクトル解析
,
倍角座標
Keyword:
トーリック眼内レンズ
,
乱視矯正効果
,
長期変化
,
パワーベクトル解析
,
倍角座標
pp.847-855
発行日 2024年9月5日
Published Date 2024/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003764
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
トーリック眼内レンズ(IOL)が,短期的な乱視矯正に有効であることが知られている。現在の多くの単焦点IOLがトーリックモデルを持っており,裸眼視力改善に良好な効果を示している。また,近年の多焦点IOLは構造が複雑なため,残余乱視による視力低下が単焦点IOLよりも著しい。そこで,多焦点IOLでは,良好な多焦点効果を得るために,乱視を少なくすることが必要である。実際,3焦点IOLでは,できれば0.50ジオプター(D)以下の残余乱視を目標に,トーリックモデルを使用することが好ましい。このように,現在はトーリックIOLによる乱視矯正の必要性が高まっている。しかし,短期的な効果は立証されているものの,長期的に乱視矯正効果が保たれるかどうかはわかっていなかった。この項では,トーリックIOLの効果がどの程度持続するかについて述べたい。さらに,参考として,ノントーリックIOLの屈折の長期変化についても付け加える。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.