特集 乱視を知ろう!
2 白内障手術後の乱視の長期変化
林 俊介
1
1林眼科病院(福岡県)
キーワード:
角膜乱視
,
白内障手術
,
長期乱視変化
,
ベクトル分析
,
倍角座標
Keyword:
角膜乱視
,
白内障手術
,
長期乱視変化
,
ベクトル分析
,
倍角座標
pp.839-845
発行日 2024年9月5日
Published Date 2024/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003763
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角膜乱視は,健常眼においては加齢に伴って徐々に倒乱視化する。その結果,直乱視眼の割合は高齢になるにつれ徐々に減少し,反対に倒乱視眼の割合は増加する。この倒乱視化は,男性のほうが10年ほど早く進行するため,平均すると男性では50代後半~60代前半,女性では60代後半~70代前半を境に直乱視から倒乱視に移行する(図1)。また,白内障手術により乱視が惹起されるが,現在の切開法では,術後3か月程度で軽減して安定することがわかっている。これまで白内障手術による術後早期の乱視変化に関しては多くの報告があったが,手術惹起乱視が安定した後の長期の乱視変化に関しては検討されていなかった。
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