私の経験
草刈機による黄斑部破裂・眼内異物の1例
目谷 勇貴
1
,
和田 剛成
1
,
北谷 智彦
1
1王子総合病院眼科(北海道)
キーワード:
穿孔性眼外傷
,
眼内異物
,
黄斑部破裂
,
penetrating eye injury
,
intraocular foreign body
,
macular rupture
Keyword:
穿孔性眼外傷
,
眼内異物
,
黄斑部破裂
,
penetrating eye injury
,
intraocular foreign body
,
macular rupture
pp.811-813
発行日 2024年8月5日
Published Date 2024/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003734
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症例は68歳男性。自宅で金属製の刃がついた草刈機で作業中,何かが左眼に入ったとのことで近医を受診し,左穿孔性眼外傷の診断で当科紹介となった。初診時所見は,右眼は異常所見なし。左眼の視力は光覚弁で,細隙灯顕微鏡検査で下方やや鼻側の角膜にSeidel試験陽性の3mmほどの裂傷,虹彩脱出,前房出血がみられ,眼底は透見不能であった。Bモード超音波所見では眼内下方に高反射の硝子体内異物を認め,眼窩CTでも同部位に高反射の異物がみられた。眼球後方の眼窩内は低信号であり,明らかな出血や炎症はないと考えた。初診当日に左眼の角膜縫合,水晶体超音波乳化吸引術,硝子体切除術を施行した。術中,黄斑部破裂および眼内異物がみられた。術後1か月時点での左眼は視力0.01(0.06p×S+14.00D),眼圧19mmHgであった。受傷後12か月で眼内レンズ強膜内固定術を施行し,矯正視力0.06を得た。
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