特集 覚えておきたい神経眼科疾患
Ⅱ.眼球運動障害 9.Duane症候群
根岸 貴志
1
1順天堂大学医学部眼科学教室
pp.1393-1396
発行日 2021年12月24日
Published Date 2021/12/24
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002424
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Duane症候群は,外転神経が外直筋をコントロールすることができず,動眼神経が外直筋を支配するために起きる特殊な眼の動きの異常で,Duane retraction syndrome(DRS)とも呼ばれる。この症候群を最初に報告したのは,Heuck(1879)1)であるとされることもあるが,その後Stilling(1887)2)や,Türk(1896)3)により,現代の診断基準に合致するような症例が報告されている。自験例を含めてより詳細な総説を報告したDuane(1905)4)の名が冠されているが,全員含めて,Stilling-Türk-Duane症候群と呼ばれることもある。歴史の詳細については,大庭らの解説5)が詳しい。
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