特集 覚えておきたい神経眼科疾患
Ⅱ.眼球運動障害 10.Fisher症候群(Miller Fisher症候群)
原 直人
1
1国際医療福祉大学保健医療学部 視機能療法学科
pp.1397-1401
発行日 2021年12月24日
Published Date 2021/12/24
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002425
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Miller Fisher症候群(Fisher症候群,以下MFS)は,1956年にMiller Fisherが報告した全眼筋麻痺・小脳失調・膝蓋腱反射消失を3徴候とする症候群である1)。臨床的診断としては,両眼の全外眼筋麻痺,運動失調,深部腱反射の消失を認め,髄液での蛋白細胞解離,抗GQ1b抗体の検出により確定診断となる。ただし3徴候が必ずしもすべて揃うことは少なく,軽度の眼球運動障害のみの場合もある。いずれも予後良好で経過観察のみで完治することが多い。
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