特集 覚えておきたい神経眼科疾患
Ⅰ.視神経疾患 7.Leber遺伝性視神経症
上田 香織
1
1神戸大学医学部眼科学教室
pp.1281-1286
発行日 2021年12月24日
Published Date 2021/12/24
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002408
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Leber遺伝性視神経症(Leber hereditary optic neuropathy:LHON)とは,急性ないし亜急性の視神経症である。ミトコンドリア遺伝子の点変異が発症に関与するため母系遺伝の形態をとるが,明らかな家族歴を持たない症例もある。10~30歳代の男性を中心に発症し,国内では9割以上の症例でmt3460,mt11778,mt14484のいずれかの変異が検出され,このうちmt11778変異を持つものが大半である。疾患は片眼から発症し,数週から数か月の間隔をおいて他眼にも発症し,視力低下と中心視野欠損が生じる。
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