特集 視神経疾患と緑内障性視神経症の鑑別
2 視神経疾患と緑内障性視神経症─緑内障の立場から─
盛 崇太朗
1
,
中村 誠
1
1神戸大学医学部眼科学教室
キーワード:
緑内障性視神経症
,
緑内障性視野異常
,
視神経乳頭陥凹拡大
,
光干渉断層計
Keyword:
緑内障性視神経症
,
緑内障性視野異常
,
視神経乳頭陥凹拡大
,
光干渉断層計
pp.623-627
発行日 2021年7月5日
Published Date 2021/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002183
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日常診療において緑内障の患者に遭遇する場面は多いが,正常眼圧緑内障(normal tension glaucoma:NTG)の存在が他の視神経疾患との鑑別を複雑化させている。Tajimi Study1)において40歳以上の日本人の3.9%が原発開放隅角緑内障(primary open angle glaucoma:POAG)患者であることから考えると視神経疾患のかなりの割合を緑内障性視神経症(glaucomatous optic neuropathy:GON)が占めると考えられるが,時々出くわすのがその他の視神経疾患である。しかしながら緑内障に擬態したように見える他の視神経疾患においては,必ず緑内障としては非典型的な部分が存在するはずであり,その部分を見逃さないようにすべきである。
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