特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅰ.診断編
3.視神経乳頭
緑内障性視神経症の判定
富田 剛司
1
,
北 善幸
1
1東邦大学医学部眼科学第2講座
pp.75-79
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102924
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はじめに
緑内障性視神経症の特徴は,他の視神経疾患と異なり特異的な乳頭陥凹を呈することである。しかしながら,この乳頭変化の成立機序については不明な点も多い。その一因として,緑内障の成立には多くの因子が関与することがわかってきており,単純な図式でその病因を理解することができないことが挙げられる。したがって,現時点では緑内障性視神経症を直接確定診断できる方法はなく,緑内障にみられる臨床的特徴をつなぎ合わせて,現象論的に判定することになる。本項では,緑内障における眼底と視野の2つの大きな臨床変化のうち,眼底変化の特徴を中心に解説する。
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