症例報告
裂孔原性網膜剥離術後に黄斑円孔網膜剥離をきたした1例
中島 康介
1
,
岡橋 昌己
1
,
三原 現
1
,
竹島 圭悟
1
,
福尾 美和子
1
,
石山 由佳子
1
,
鷲尾 紀章
1
1公立昭和病院眼科(小平市)
キーワード:
黄斑円孔網膜剥離
,
裂孔原性網膜剥離
,
内境界膜翻転法
,
retinal detachment associated with macular hole
,
rhegmatogenous retinal detachment
,
inverted ILM flap
Keyword:
黄斑円孔網膜剥離
,
裂孔原性網膜剥離
,
内境界膜翻転法
,
retinal detachment associated with macular hole
,
rhegmatogenous retinal detachment
,
inverted ILM flap
pp.479-482
発行日 2021年5月5日
Published Date 2021/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002131
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裂孔原性網膜剥離の硝子体手術後に黄斑円孔を発症し,後極部の網膜剥離に進展した1例を報告する。症例は54歳,女性。裂孔原性網膜剥離がみられ,黄斑剥離を伴っていた。眼軸長は約27mmで,後部ぶどう腫は顕著でなくまた明らかな脈絡網膜萎縮もみられなかった。白内障手術併用硝子体手術を施行し網膜の復位を得たが,術直後に黄斑円孔を形成し,その後黄斑円孔より網膜剥離が進展した。内境界膜翻転法による硝子体手術を行ったところ,黄斑円孔の閉鎖および網膜の復位を得た。明らかな脈絡網膜萎縮および顕著な後部ぶどう腫のない裂孔原性網膜剥離の術後に黄斑円孔網膜剥離を生じた症例を経験したことを踏まえ,黄斑剥離に至った近視眼の裂孔原性網膜剥離の症例は,後に黄斑部も含めた慎重な経過観察が必要であると考えられた。
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