眼科手術の適応―最新情報
8.網膜硝子体 10)裂孔原性網膜剥離の硝子体手術
厚東 隆志
1
1杏林大学医学部眼科学教室
キーワード:
裂孔原性網膜剥離
,
硝子体手術
,
手術適応
Keyword:
裂孔原性網膜剥離
,
硝子体手術
,
手術適応
pp.1269-1273
発行日 2017年9月30日
Published Date 2017/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000173
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裂孔原性網膜剥離(rhegmatogenous retinaldetachment:RRD)の治療は,1918 年にGoninが網膜裂孔が網膜剥離の原因であることを報告したことに始まる。Gonin は1919 年以降,烙刺法と呼ばれる裂孔周囲を凝固する術式を試み50%を超える治療成績を報告している1)。その後1947 年にエクソプラントを用いた強膜バックリング手術がCustodis により報告され, 同年Schepens が双眼倒像鏡を開発し,眼底の詳細な観察ができるようになることでRRD は“治せる”疾患になってきた。エクソプラントの素材も1960 年にSchepens らがシリコーンラバーを2),1965 年にLincoff らがシリコーンスポンジを用いることを報告し3),今日の強膜バックリング手術の原型はこの時期に完成をみているといえる。
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