Ⅶ.網膜硝子体
2.黄斑未剥離の網膜剥離
厚東 隆志
1
1杏林アイセンター
キーワード:
裂孔原性網膜剥離
,
黄斑未剥離
,
white without pressure
,
硝子体手術
,
強膜バックリング手術
Keyword:
裂孔原性網膜剥離
,
黄斑未剥離
,
white without pressure
,
硝子体手術
,
強膜バックリング手術
pp.1227-1233
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001884
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裂孔原性網膜剥離(RRD)では黄斑剥離を生じる前に診断,加療を行うことが望ましい。一般に網膜裂孔のRRDは進行が早く網膜円孔のRRDは進行が遅いが,非定型的な症例も少なくない。網膜下沈着物や網膜下索状物,demarcation lineの存在などは陳旧性のRRDを示唆する所見である。治療は非観血的手術である網膜光凝固術,観血的手術である硝子体手術と強膜バックリング手術に大別される。術後早期は再剥離を念頭にフォローする必要があり,中長期的には僚眼も含めた管理や,黄斑パッカーの発症に留意した経過観察が必要である。眼底検査で診断することができる疾患だが,今後は最周辺に限局する薄いRRDの症例やwhite without pressureなどとの鑑別にultra-wide OCTが有用となる可能性がある。
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