機器・薬剤紹介
51.ハイパービット(HyperVit,日本アルコン)
國方 彦志
1
1東北大学医学部眼科学教室
pp.367-370
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002090
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現行の硝子体手術は,小切開硝子体手術microincision vitrectomy surgery(MIVS)が主流であり23G,25G,27GのMIVSがある。2000年代初頭から開発されたこのMIVSは,現在,さまざまな網膜硝子体疾患に対して施行されている。MIVSは強膜創縫合を要することが少なく,20G硝子体手術と比較して,術後視機能の早期回復,術後炎症の低減,手術時間の短縮など利点にあふれ枚挙に暇がない。23G,25G,27GMIVSの違いは,手術に用いるニードルの太さ(ゲージ,G)であり,それぞれ順に直径0.6mm,0.5mm,0.4mmほどである。25GMIVSは,シャフト剛性や吸引効率も高くバランスに優れており,27GMIVSは,最高精度の繊細な操作を可能とし強膜創縫合もほとんど要することがない。最小口径の27GMIVSでも高回転バイブレードカッターなどの開発により,吸引効率も25GMIVSに近いものとなりつつある。
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