Ⅶ.網膜硝子体
4.強度近視眼の黄斑円孔
松前 洋
1
,
森實 祐基
1
1岡山大学岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 眼科学講座
キーワード:
黄斑円孔
,
強度近視
,
黄斑円孔網膜剥離
,
内境界膜剥離
,
内境界膜翻転
Keyword:
黄斑円孔
,
強度近視
,
黄斑円孔網膜剥離
,
内境界膜剥離
,
内境界膜翻転
pp.1239-1242
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001886
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近視は日本を含むアジア諸国に多く,今後も増加が予測されている。近視のなかでも特に強度近視を有する患者が視力低下,歪視の主訴で救急受診した場合には黄斑円孔を疑う必要がある。強度近視眼の黄斑円孔の病態は複雑で,眼球の特殊な形状,脈絡網膜萎縮等が関与しているとされる。そのため,特発性の黄斑円孔の原因と比べて,術後の円孔閉鎖率が低いと報告されており,網膜分離症や黄斑円孔網膜剥離を併発する場合もある。近年,内境界膜翻転法の有用性が報告されており,従来の特発性黄斑円孔の標準術式である内境界膜剥離術と比較した報告では,高い円孔閉鎖率が報告されている。治療に際しては,手術の難易度の高さから網膜硝子体疾患の専門施設への紹介が望ましい。
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