白内障手術のトラブルシューティング
3.Descemet膜剥離
小門 正英
1
1和歌山県立医科大学眼科学教室
pp.65-68
発行日 2020年1月5日
Published Date 2020/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001520
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Descemet(デスメ)膜は角膜後面で実質と内皮の間に位置する厚さ7~10マイクロメートルの結合組織の膜である。白内障手術中のDescemet膜剥離は,超音波手術器具の挿入のための前房穿刺時にメスの上面側でDescemet膜が前方にわずかにめくれ上がるのをきっかけとして発症することが多い。切れ味の悪いメスの使用時にDescemet膜が前方にわずかにめくれ上がっているのを見逃し,術中の器具の挿入時に拡大させてしまうことで,臨床的に問題となるDescemet膜剥離に進展させてしまうことになる。
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