特集 第1部 最近の眼科薬物治療 Ⅴ.網膜疾患
5 加齢黄斑変性に対するサプリメント
小沢 洋子
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
加齢黄斑変性
,
前駆病変
,
酸化ストレス
,
臨床試験
,
AREDS
,
ルテイン
Keyword:
加齢黄斑変性
,
前駆病変
,
酸化ストレス
,
臨床試験
,
AREDS
,
ルテイン
pp.1131-1136
発行日 2019年9月30日
Published Date 2019/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001374
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加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)のうち,活動性のある滲出型AMDに対しては,抗血管内皮増殖因子療法(抗vascular endothelial growth factor療法:抗VEGF療法)や光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)が行われる。しかし,発症以前の所見であるドルーゼン,網膜色素上皮異常といった前駆病変1)(図1)を持つ者や治療法のない萎縮型AMDには,禁煙やライフスタイルと食生活の改善に加えて,AREDSに基づくサプリメント摂取が推奨される2)。サプリメントは栄養補助食品であり,医師が処方する薬剤ではない。しかし,生理活性を持つ物質であることや病態改善に効果を持つ可能性は,動物実験や臨床試験で示されたものがある。なかでもAREDS(後述)に基づくサプリメントはAMDの進行予防効果があると報告されたため,その摂取が推奨されている。
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